生産性向上は企業の永遠の課題です。
適正利潤を確保し、将来に向けた投資を行う事や株主、顧客、従業員の満足を継続的に得るためにも欠かすことはできません。
ここで生産性とは、労働生産性を指しています。
生産性は一般的に、アウトプット/インプット(生産量orサービス/投入資源)で捉える事が多いです。
生産性向上の基本的な考え方はインプット減の場合は、アウトプットが一定もしくは増が基本であり、アウトプット減よりもさらなるインプット減ができた場合には生産性は向上します。
インプット一定の場合は、アウトプット増の場合にのみ生産性は向上します。インプット増の場合は、それ以上にアウトプットを増やさなければ生産性は向上しません。
生産性について常に測定し、問題レベルの場合にアクションをとることは管理の基本ですが、弱点ももっています。
生産性指標は結果であり、「なぜ生産性があがったのか」「どうして生産性が下がったのか」などはプロセスを見える化しておかないと把握できません。
そのため、工場全体をどういった生産指標が適しているのかをしっかりと検討を行い、生産性を見る場合の連鎖することが重要です。
生産性向上を実現する課題は多く存在します。日常の生産活動の中で発生している諸々の問題点の数は実に多く、管理者や第一線監督者は日々の対策に追われていますし、年度計画で展開された改革・改善テーマでの成果だしに奔走しています。
ILO(国際労働機関)では、生産性の阻害要因を以下のようまとめています。大きくは、A製品の仕様、B生産方式、Cマネジメント、D作業者の4つの項目から成り立っています。
実際には工場の場合、主にQCDの視点から課題を設定し、生産性向上を目指した活動が展開されていると思われますが、4つの項目とQCDは切り口を変えただけで、本質には変わりがありません。これらの視点から問題点を定量化し、工場の全体目標と整合を取りつつ改善テーマを設定し、工程の最適化→全体の最適化へと活動を展開することが望まれます。
いずれにしても工場全体の生産性を評価できる指標の工夫が重要となってきます。
koushiru事務局
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