ホワイトカラー生産性
管理者・事務職等の労働生産性について、産性測定の諸技術、生産性向上の方法、アプローチ等のこと。
ホワイトカラー生産性とは
企業などにおける管理者・技術者・専門職・事務職等のホワイトカラー労働の生産性をホワイトカラー生産性と呼び、ブルーカラー労働の生産性と区別される。
技術革新や諸経営技術の進歩によって、これらの職種が企業全体の生産性に影響を与える度合いが圧倒的に強くなり、かつブルーカラーの生産性の解明が進むにつれ、経営の重要戦略課題として認識されるようになってきた。
生産性の構造
ホワイトカラーの生産性は、(ホワイトカラー労働の成果)÷(ホワイトカラー労働の投入)で表されることは、一般の生産性概念と同じである。
生産直接部門においては、「成果」は生産量や付加価値で、投入は人員数やコストで測ることができる。しかしホワイトカラー労働では、投入は測りやすいが、「成果」の測定は必ずしも容易ではない。
それは管理者や技術者などが生む成果は、投入時点からタイムラグをもってあとに現れ、あるいは経験の蓄積効果などによって、投入時点を特定できにくいなどの理由による。しかしホワイトカラーの生産性向上には、測定のための努力が不可欠であり、また各種の方法が登場している。
生産性向上の方向
従来、ホワイトカラー部門については、その人員をできるだけ削減しようとする「間接部門効率化」という概念があり、直間比率(直接人員と間接人員の比)をよくする(つまり間接を減らす)努力が払われてきた。
しかしこの概念は、事務職には適用できても、管理者・技術者・専門職については、その減員だけを考えるのでは問題である。いま企業に最大の付加価値を生むのは、開発や業務の改革などを生むこれらの人びとであり、ホワイトカラーの生産性向上の方向は、たんに投入を削減すればよいというほど単純なものではない。
生産性向上の方向は、職種別に異なり、つぎのように考える必要がある。
①管理者・技術者。専門職の生産性
経営者はこれらの職種の生産性が最大となるよう、その投入(人員数、配置、組織など)を決定し、修正していく。管理者・技術者・専門職自身は、自己の成果(アウトプット)が最大となるように活動する。
②事務職の生産性
事務職の労働の成果は、巨視的にはほぼ一定と考えられるので、従来の間接部門効率化のアプローチと同様に、投入(人員数、事務コスト)の削減に努める。
koushiru事務局
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